もう3年ほど経つけど、2018年に受験・合格したのでそのときの勉強内容や試験の話です。
どんな試験・資格か
情報処理推進機構(通称、IPA)が実施している情報処理技術者試験の一つです。 ITプロジェクトマネジメントに特化した経済産業省が認定する国家資格です。
資格情報をまとめているサイトでは偏差値69と難関資格に位置づけられています。 直近(令和2年度10月)の合格率は15.1%だそうです。
wikipediaでは以下のように記述されています。
公表されている合格率は例年15%未満である[2]が、受験者の大部分は既に応用情報技術者試験(スキルレベル3)や基本情報技術者試験(スキルレベル2)は勿論、システムアーキテクト試験やITサービスマネージャ試験など他の高度情報処理技術者試験の区分にも合格している場合が多いため、実際の難易度は相対的に非常に高いものとなっている。 試験制度上は他の高度情報処理技術者試験と同等のスキルレベル4とされているが、実際には実務経験者でも合格するのは非常に難しい試験として知られており、ITストラテジスト試験、システム監査技術者試験と並ぶ高度情報処理技術者試験の最難関として名高い。2014年度までの累計合格率は12.9%[3]で、情報処理技術者試験の中で最も低い。 引用元 : プロジェクトマネージャ試験(wikipedia)
ただ、個人的にはこの数字の低さが直接的に難易度を表しているわけではないと考えています。 なぜなら情報処理技術者試験は、試験免除の仕組があり最初から合格を目的とせず受験する人も母数に含まれるからです。
試験免除とは、直近2年以内に応用情報・高度試験に合格、もしくは高度試験の午前Ⅰ試験で基準点以上の成績をとった場合、午前Ⅰ試験を免除されるというものです。 実際、私の受験時も午前Ⅰ試験後に退席される方が複数名いました。
試験時期や受験費用などはIPAの公式サイトから最新の情報をご確認ください。 当時は春期試験でしたが、令和3年(2021年)2月現在では秋期試験となっています。
試験勉強
前提条件
- PMの実務経験3~4年
- 業界はWEB系
- プログラミング経験はほぼゼロ
- PMBOKに関して、社内研修で一通り学んでいた
教材
- IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:過去問題
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- 通称 : みよちゃん本
2020 徹底解説プロジェクトマネージャ本試験問題 (本試験問題シリーズ)
- 作者:アイテックIT人材教育研究部
- 発売日: 2019/10/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
勉強の進め方
とにかく過去問をこなしました。その中で苦手分野が見えてくるので、そこを重点的に学習。
…とできれば理想的ですが、午前免除できればいいかな程度の低い意識で受験・勉強に臨んでいた私は 午前Ⅰ,Ⅱの過去問4年分に専念し、間違えた箇所を繰り返し解いて暗記していきました。
プログラミング経験がないこともありアルゴリズムなどを含む午前が自分の弱点だと理解していたことと
午後の試験は論述式で過去問やるにも時間がかかる 論述は得意だぜ!という根拠のない謎の自信からです。
午後1,2は本を軽く目を通したぐらいです。
試験概要
簡単に箇条書きで記載します。
- 午前Ⅰ
- 4択 * 30問
- 午前Ⅱ
- 4択 * 25問
- 午後Ⅰ
- 記述式(穴埋め、論述)
- 3問中 2問を選択して回答
- 午後Ⅱ←鬼門
- 論述式(小論文)
- 2問中 1問を選択して回答
- 最低でも1,800文字程度の記述が必要条件として定義
受験当日
私は家から最寄りの受験会場が青山学院大学で、幸いにもそこで受験することができました。 ただ、朝は自分にとっては早かったです。
情報処理技術者試験を受験する層の人々にとっては辛い時間なのか、試験開始しても空席のままの席もちらほら見受けられました。 勤めたことはないですが、SIerだと会社から受験指示が出るケースもあるのか 申込みだけして会場にはこない人もいるという説もあるそうです。
受験会場に辿り着くことが試験。某ハンター試験を彷彿とさせますね。
試験内容のtips
午前Ⅰ,Ⅱは暗記するのみなので割愛します。
午後Ⅰはまず答案で記述様式を見て設問をおおよそ推察することができます。 私の場合、数字の計算で時間を取られたくなかったので数字を記入するような解答欄のある問を避けて選択しました。 正攻法ではないですが、効率的に時間を使うための自分なりの工夫です。
午後Ⅱはテーマを読み取り、これまでに担当・経験したプロジェクトのエピソードを当てはめられる問を選びました。 これは各人の経験、年度ごとの問の内容によるのでテクニックも何もない気がします。
資格勉強の講座などでは有料で添削してくれるところもあるようですが 学校の国語の勉強がそこそこ得意で、ある程度の実務経験がある方は自力のみでなんとかなるかもしれません。
結果
午前免除狙いとは言え全力でがんばった結果、奇跡的に合格することができました。 午前Ⅰから順に点数が上がっていることから自分の得意・不得意が顕著に出ていると感じます。
プロジェクトマネージャに関する資格はPMPもありますが 更新が必要なPMPとは違い、この資格は一度取得すれば一生物です。
更新が必要ないとは言え、日々変化が目まぐるしい世の中・業界なので 取り残されないよう継続的に学び、長く最前線で戦うソルジャーでいられるよう今後もがんばっていきます。